島崎藤村

島崎藤村

1872(明治25)年3月25日、筑摩県馬籠村(現岐阜県中津川市)の地方名家の四男として生まれる。本名は春樹。明治学院普通部本科卒業。在学中にキリスト教の洗礼を受ける。北村透谷、馬場孤蝶、戸川秋骨らと『文学界』に参加。明治浪漫主義の新体詩『若菜集』(1897)、『落梅集』(1901)等を発表。小説家に転じて、『破戒』(1905)、『春』(1908)、『家』(1910)などで、田山花袋らとともに自然主義文学を確立した。他に、姪との関係を告白した『新生』(1918)、牢死した父をモデルとした『夜明け前』(1935)等作品多数。日本ペンクラブ初代会長。1943年8月22日没。出版各社から「藤村全集」が刊行されている。

連載中の作品

春

島崎藤村の代表作の一つ「春」。「近代」を生き始めた、明治生まれの若者たちを主人公とした青春小説です。

電子書籍

春

「若菜集」「千曲川のスケッチ」「破戒」「夜明け前」などで知られる詩人・小説家の島崎藤村が1908年4月から8月まで東京朝日新聞に連載した新聞小説です。同年10月に「緑蔭叢書第弐篇」として自費出版されました。浪漫主義の雑誌『文学界』の同人たちをモデルに、明治時代中期を舞台にした青春小説です。キリスト教の洗礼を受け、恋愛や新しい芸術思想について語りあう楽しい仲間、辛い仕事と没落していく家という現実、その狭間に置かれて悩みながらも自立を図っていこうとする若者たちを、主人公の「岸本捨吉」を中心に描きます。モデルは、藤村自身が岸本捨吉、北村透谷が青木駿一、平田禿木が市川仙太、戸川秋骨が菅時三郎、馬場孤蝶が足立弓夫、星野天知と星野夕影兄弟が岡見兄弟。藤村の「若菜集」発表前夜の物語です。田山花袋の「生」と同時期に新聞連載が始まったこともあり、世間は、事実をありのままに描き真実に迫ろうとする二人の「自然主義作家」に注目しました。ITmedia 名作文庫では、(緑蔭叢書版を底本とした)「島崎藤村全集第5巻」(筑摩書房、1966年5月10日発行)を底本に、2010年の常用漢字改定に照らし合わせ、現代仮名遣いへ改めました。常用外漢字と当て字にはルビを振り読みやすくしています。(近日刊行予定)

(準備中)