原民喜

原民喜

1905年広島県生まれ。慶應義塾大学英文科卒。草野心平主催の「歴程」に参加した詩人・小説家。1945年8月6日、広島の生家に疎開中に原爆被爆、その惨状を「夏の花」として小説化し、三田文学に発表した。この作品は原爆文学として最高のものの1つと言われている。「歴程」同人であったことからも多くの詩を創作、童話も多い。戦後の「第一次三田文学」の編集に携わるが、1951年に鉄道自殺。自殺前後のことが書かれた小説に丸岡明の「贋きりすと」がある。全集には、芳賀書店の『原民喜全集全3巻』(1965)と青土社の『定本原民喜全集全3巻別巻1巻』(1978)がある。「夏の花」を含む短編小説集は、出版社各社から文庫で刊行されている。

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夏の花

原爆文学の傑作と賞賛されてきた表題作は、疎開先の広島で被爆した原民喜が1945年に執筆を始めた作品です。当初「原子爆弾」という題名でしたが、GHQの検閲を考慮して被害状況の描写を削除するとともに、題名を「夏の花」に改め、1947年の三田文学に掲載されました。「夏の花」は「廃墟から」と「壊滅の序曲」を合わせた三部作です。この三部作に関係する「小さな村」、「昔の店」、「氷花」等を収録した単行本の『夏の花』は、1949年、能楽書林から刊行されました。ITmedia 名作文庫では無削除版が掲載されている芳賀書店版『原民喜全集』を底本に、能楽書林版『夏の花』に添ったかたちで電子復刊しました。

(2014年12月12日 発売)