冬の花火

冬の花火太宰治

戦後、掌を返したような世の中の風潮に憤った太宰治はその怒りを戯曲の形で作品化しました。1946年「展望」6月号に発表された「冬の花火」と同年9月号の「人間」に発表された「春の枯葉」です。ITmedia 名作文庫では『冬の花火』(中央公論社、1947年7月5日発行)を底本に、この2作と「苦悩の年鑑」、「未帰還の友に」、「チャンス」、5つの掌編をまとめた「津軽通信」、そして巻頭に解説「戦後日本へのぬぐいがたい違和感」(北条一浩)を収録しました。2010年の常用漢字改定に照らし合わせ人名ともに現代仮名遣いへ改めるとともに、常用外漢字にはルビを振り読みやすくした縦書版電子書籍です。

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  • 価格100円

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目次

冬の花火

冬の花火連載終了

1946年6月号「展望」に発表された戯曲です。太宰は河盛好蔵宛の手紙に「あのドラマの思想といっては、ルカ伝七章四七の『赦さるる事の少き者は、その愛する事もまた少し』です」と書いています。

春の枯葉

春の枯葉連載終了

1946年9月号の「人間」に発表された戯曲です。東京工業大学の学生だった吉本隆明が上演許可を求め三鷹の太宰を訪れた話はよく知られています。

津軽通信

津軽通信連載終了

「庭」(初出「新小説」1946年1月号)、「やんぬる哉」(初出「月刊讀物」1946年3月号)、「親という二字」(初出「新風」1946年1月号)、「噓」(初出「新潮」1946年2月号)、「雀」(初出「思潮」1946年3月号)は単行本『冬の花火』収録に際して「津軽通信」としてまとめられました。

表記等について

  1. 読みやすさを優先し、原則として旧仮名遣いを新仮名遣いに改めるほか常用漢字表の新字体を使用するが、原文に文語文がある場合はそのかぎりではない。
  2. 常用漢字表にない漢字、当て字、異字は初出時に振り仮名を付ける。
  3. 難読語で原文を損なうおそれが少ないと思われるものについては仮名に改める。
  4. 振り仮名はブラウザによって表示が異なる。ChromeとInternet Explorerでは文字の上に振り仮名が振られる「ルビ表示」となるが、Firefoxでは文字の後に()で表示される。文字を強調する傍点は、FirefoxとInternet Explorerでは太字で表示される。
  5. ITmedia 名作文庫は、散文作品(小説、随筆、評論、日記等)を主体とする。なるべく初刊本に近いものを底本に選び、全集等、先人たちの校訂を参照する。著者の死後50年を過ぎた作品群の中には、21世紀の今日の観点からみると、差別を始めとした不適切な表現ないしは同表現ととられかねない箇所が見受けられることがあるが、原文の歴史的価値を鑑みて底本どおりとする。